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【教育課程論】「経験主義」の教育課程と「系統主義」の教育課程について、それぞれどのような考え方なのか。
教員採用試験でも出題される可能性が高い内容です。それぞれの違い・比較・考え方をきちんと理解して知識を定着されましょう!!
※追記項目
2020年からの新学習指導要領について
2026年「経験主義」「系統主義」からエージェンシーへ
児童・生徒の主体性をとても大切にした学習方法です。いまの言葉で言えば「アクティブラーニング」ですね。
児童・生徒の主体性をとても大切にした学習方法です。いまの言葉で言えば「アクティブラーニング」ですね。
児童・生徒の主体性をとても大切にした学習方法です。いまの言葉で言えば「アクティブラーニング」ですね。
教師が黒板の前に立ち座っている児童・生徒に対して、一方的に知識を伝える学習方法です。いまの言葉で言えば「詰め込み教育」ですね。
日本で「経験主義」の教育課程が実施されたのは、1947年の学習指導要領からです。
1951年の学習指導要領では、生徒の主体性を重視するあまり社会への批判的視座が欠落しているという指摘もありましたが、「経験主義」の教育課程が実施されました。
次に「経験主義」の教育課程が採用されたのは、1977年、1989年と1998年の学習指導要領です。
1947年、1951年と1977年、1989年、1998年の学習指導要領で「経験主義」の教育課程を実施した経緯は異なります。
1947年と1951年の学習指導要領では、戦前の国家主義、軍事主義による全体主義から民主主義を基盤とした個人主義への改革が行われ、児童・生徒中心の「経験主義」の教育課程が実施されました。
それに対して、1977年、1989年と1998年の学習指導要領は、「系統主義」の教育課程による「落ちこぼれ」「学習意欲の低下」を改善するために、「経験主義」の教育課程が採用されています。
「経験主義」の教育課程は、「個人(児童・生徒)を尊重した学習方法」で「学習意欲の低下」を改善するために実施されることが多いです。
しかし、「経験主義」の教育課程では、児童・生徒の新たな経験による知識を、学習者自身(児童・生徒)が自ら構成しなくてはならず、知識が体系的に定着しないことが指摘されています。
「系統主義」の教育課程は1956年、1958年、1969年と2008年の学習指導要領で実施され、教師から生徒に対して伝達する学習方法は「教師主導型」で、一方通行による知識重視の学習方法は「詰め込み教育」と呼ばれています。
一定の知識を効率よく学習するには非常に効果的な方法で、ペーパーテストを利用して評価する傾向が強く、学習意欲が高い児童・生徒が多いときには競争心が生まれ相乗効果を期待できます。
「系統主義」の教育課程は、目に見える学力向上(ペーパーテストによる結果)が目的で学力低下を防ぐときに採用されています。
系統主義の教育課程は、知識重視の一方通行型による学習方法で、児童生徒の主体性を無視しがちです。
また、競争から脱落してしまった「落ちこぼれ」を救済するようなシステムが構成されずに、学習塾など学校以外の団体に頼りがちになります。
| 1947年 | (経験主義) |
| 1951年 | (経験主義) |
| 1956年 | (系統主義) |
| 1958年 | (系統主義) |
| 1969年 | (系統主義) |
| 1977年 | (経験主義) |
| 1989年 | (経験主義) |
| 1998年 | (経験主義) |
| 2008年 | (系統主義) |
| 2021年 | (経験主義) |
このように時系列で見ると、頻繁に経験主義と系統主義が交互に採用されているわけではありません。
教育現場が混乱しないように移行期を設けなければいけませんので、簡単に教育方針を変更することは難しいです。
小学校は2020年から、中学校は2021年から、高校では2022年から新学習指導要領が適用され、現在は新学習指導要領へ移行されました。
新学習指導要領は「経験主義」なのか、それとも「系統主義」なのか
結論から述べると、「経験主義」と「系統主義」両方の良い所どりをしていますが、どちらかというと「経験主義」の要素が強いと言えます。
新学習指導要領の改訂ポイントは、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「学びに向かう力、人間性」の育成を実現するために、「主体的な学び」「対話的な学び」「深い学び」を行います。
アクティブラーニングを実施することからも、詰め込み教育ではなく、生徒が主体的に学ぶことが重要視され「経験主義」であると言えます。
しかし、先ほど「両方の良い所どりをしている」と書いたのは、「学習内容」の削減をしていないためです。「経験主義」教育課程は、どうしても生徒が主体になることから「系統主義」のような詰め込み教育ができず、たくさんの知識を生徒に教えることは困難です。
それを承知で学習内容を削減していないということは、ベースは「経験主義」の教育課程であるが、そこに「系統主義」の教育課程のいい部分を取り入れ、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「学びに向かう力、人間性」の育成をしようとしていると考えることができます。そのため、「良い所どり」という表現を使用しました。
新学習指導要領が「経験主義」なのか「系統主義」かは、採用試験・テスト・レポート・ディスカッションなどで問われやすい問題だと思われます。新学習指導要領について学び、自分の考えはどうなのか事前にまとめておきしょう!!
| メリット | デメリット | |
| 「経験主義」 | 児童・生徒の主体性を尊重できる 学習意欲の低下を改善できる 「落ちこぼれ」を救済できる | 知識が体系的に定着しない 経験を児童・生徒が自ら構築する必要性がある |
| 「系統主義」 | 学習意欲が高い児童・生徒同士だと競争心が生まれ相乗効果が期待できる 一定の知識を効率よく学習することができる 学力低下を改善することができる | 「落ちこぼれ」の児童・生徒がでてくる 児童・生徒の主体性は無視 ペーパーテストのみで評価されやすい |
世界情勢の変化、AIの急速な発展、パソコンを使用した授業など、教育現場は次の学習指導要領の改訂を前に、大きな変化を求められ、「経験主義」と「系統主義」の対立を超えた学習が行われています。
- 資質・能力(Competency): 「何を知っているか(知識)」だけでなく、「何ができるか(スキル・態度)」を重視する考え方です。
- 社会に開かれた教育課程: 学校の中(系統学習)と、社会の実社会(経験学習)をリンクさせようとする動きです。
- 個別最適な学びと協働的な学び: GIGAスクール構想(1人1台端末)により、個人の進度や興味に合わせた学習(経験主義的アプローチ)と、一斉授業による効率的な学習(系統主義的アプローチ)の一体化を目指しています。
現在は、「系統主義(知識の体系)」を土台にしつつ、その上に「経験主義(探究・実践)」を組み込もうとしている時代と言えます。
経験主義や系統主義といった「〇〇主義(イズム)」という形での単一の「後継者」はいませんが、それらの対立を乗り越える新しい概念として注目されているワードが「エージェンシー」です。
定義(OECDによる定義): 変化を起こすために、自ら目標を設定し、振り返り、責任ある行動をとる能力です。「主体性」よりも強く、「自らの人生や社会をより良くするために、自らが作用する(働きかける)力」を指します。
経験主義・系統主義との関係は、 先生から知識をもらう(系統主義)のでも、ただ体験する(経験主義)のでもなく、「自分自身が学習の『羅針盤』を持って、自分で道を決めて進む」という考え方です。
「何を使って教えるか(カリキュラムの話)」から、「学習者自身がどうあるべきか(マインドの話)」へと、議論の次元が変わったとも言えます。
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