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小論文、レポート、定期試験、大学入試や就職活動の入社試験で、文章を書くことが求められます。
「論じなさい」「考察しなさい」「説明しなさい」「まとめなさい」に対して適切な解答をしなければ、いくら素晴らしい文章を書いても評価してもらえません。
「論じなさい」「考察しなさい」「説明しなさい」「まとめなさい」の違いを理解し高得点を目指しましょう!!
「論じなさい」
最初に「論じなさい」の説明をした後に、例文を使用して具体的に説明をします。
「論じなさい」の文章は論理的に書くことが求められます。「序論」⇒「本論」⇒「結論」の順で書くことが望ましいとされています。
序論 | 課題を受けて「何を主張する」か説明します。課題文の内容をきちんと理解し、自分の主張したいことを書きます。主張は1つにして「なぜ」その主張にするのか理由を説明します。 |
本論 | 序論の主張に対しての理由を説明をします。本論の説明が曖昧であると、序論と結論のつじつまが合わなくなりますので注意が必要です。具体的な数字や社会的事実を活用して書くことで説得力が増します。 |
結論 | ただ結論を書くのではなく今後の課題についても言及し、本論で書いてきたことを踏まえて結論を書くことが求められます。 |
「論じなさい」の序論で主張を1つにする理由
出題された問題が「少子化の解決策を1200字以内で論じなさい」だとしましょう。
少子化の解決策と言っても
- 子育ての支援策:妊婦中の健診費用の負担軽減・不妊治療の公的助成・待機児童ゼロ・育児休暇の普及
- 働き方の改革:女性の継続労働と再就職・企業の子育て支援の取り組み推進・長時間労働の働き方の見直し・パートタイム老僧者の均衡処遇
- その他:食育の推進、母子家庭等の自立支援、子育て支援する税制改正
これだけの解決策があります。
これらの解決策を1つ1つ取り上げ、1200字以内で書くことはできません。すべて書いてしまうと、本論で説明する文章の内容が薄くなり、ただの説明文になってしまいます。
それを回避するために序論では、「子育ての支援策から」少子化の解決策を書くのか「働き方の改革から」少子化の解決策を書くのか「その他」から書くのか、自分は少子化解決策について、どの部分から書くのか主張を1つに絞ります。
文字数に余裕がある場合は「本論」で反対意見についても言及する
反対意見について言及することで、物事を多角的視点から考えることができていると、アピールすることができます。
文字数に余裕がない場合は、反対意見に言及しなくてもいいですが、できるだけ書いた方がアピールはできます。
風車を利用した風力発電は、自然エネルギーを活用しているため、二酸化炭素を削減できる「※ここまでが自分の主張」
しかし、発電効率が良い場所はすでに城や展望台が立っているため、風車の設置場所が課題となる。また風車の近くに住んでいる人の、騒音問題や健康被害の対策をする必要がある。「※反対意見についても理解している」
「論じなさい」は文章構成が非常に重要になってきます。試験ではいきなり文章を書かず、最初の5分程度で「序論」「本論」「結論」で何を書くのか構成を考えましょう。
構成さえ決まれば文章もスムーズに書くことが出来ます。
【大学入試】小論文をはじめて学ぶ人へ|おすすめ参考書ベスト3「考察しなさい」
考察しなさいは、課題について自分が考えたことについて書きます。
「考察しなさい」は自分の考えを述べることが重要になります。「論じなさい」と異なる点は、自分の主張はしなくても大丈夫ということです。
もう少し簡単に説明しますと、「考察しなさい」は文章や図など資料を読んだあとに書くことが多いです。資料を読んで自分はどのようなことを考えたのか、また資料に書かれている内容に対して、ここは自分の考えと賛成・反対だなと思ったことを客観的に書きます。
おそらく、みなさんが困るパターンとして、大学でのレポートや学期末試験などで資料がないのに「考察しない」という課題がでたときだと思います。
これはいままで出席した講義で学んだことや、配布されたレジュメが「資料」のかわりになります。講義を聞いて賛成だと思う部分もあると思いますし、反対であると思う部分もあると思います。それを客観的に書くことが求められます。
少し話はずれるのですが、大学における「考察しない」という課題は、ChatGTP対策にある程度の効果があるかなと考えています。
ChatGTPに「少子化問題について2000文字で考察しなさい」と尋ねれば、文章を作ることができます。
いい文章なのですが、大学の講義で教えていない内容ばかりで作られた文章であると、「講義で何を聞いていたの?」となります。大学の講義が「資料」のかわりなのにそれを無視した文章になるからです。
話を戻しますと、「考察しなさい」は資料などから自分の考えと賛成・反対だなと思ったことを書きます。
ただ冒頭でも少し話しましたが、注意すべき点は、感想文にならないよう客観的(誰もが納得できるように)に考察することが求められます。
- 「消費税は3%→5%→8%→10%」
- 「社会保障費は国家予算の3割を占めている」
具体的な数字を使い説明することで文章が客観的になります。
文末を
- 「~と感じる」
- 「~であると思う」
ではなく、
- 「~と考える」
- 「~であると考察した」
と書くことで、感想文になるのを避けることができます。
「説明しなさい」
説明しなさいは、課題について自分が理解しているか、アピールすることが重要です。
自分の意見や主張を書く必要はありません。課題に対して事実を淡々と述べ説明します。
課題文や資料がない場合は、自分の知識のみで書かなければいけないため、知識量が求められます。
「少子化の解決策を1200字以内で論じなさい」ではなく「現在国が取り組んでいる少子化の解決策を1200字以内で説明しなさい」の場合について説明します。
- 子育ての支援策:妊婦中の健診費用の負担軽減・不妊治療の公的助成・待機児童ゼロ・育児休暇の普及
- 働き方の改革:女性の継続労働と再就職・企業の子育て支援の取り組み推進・長時間労働の働き方の見直し・パートタイム老僧者の均衡処遇
- その他:食育の推進、母子家庭等の自立支援、子育て支援する税制改正
「論じなさい」の項目では、主張を1つにすると言いましたが、「説明しなさい」の場合はあくまで説明なので、上記の項目をすべて書けるのであれば、すべて書いても問題はないです。
注意してほしいのは、ただ漠然と書いて説明するのではなく、まとまりがある文章にして説明しましょう。
「まとめなさい」
「まとめなさい」は、出題されている課題文や資料の内容を、まとめることが求められます。
課題文や資料で書かれている文章をそのまま使わず、言い回しや構成を変えて書きましょう。
「まとめる」と言っても様々なまとめ方があります。
- 時系列にまとめる
- 用語でまとめる
- 2つ事柄を対比してまとめる
- 同じ結果の事柄どうしでまとめる
自分がまとめやすい方法でまとめましょう。
ただし、奇をてらったまとめ方は避けましょう。重要なのは採点者が読んだときに「うまくまとまっているな」と思わせることです。
このような場合は、課題に関連した本を2冊ほど読み、新たな視点でまとめると文字数を増やすことができます。