30日間で小論文の「時事・社会問題」を覚える方法

小論文を書くためには、「文章を書く力」と「時事・社会問題の知識量」が求められます。

国語のテストで点数が高いのに、小論文の点数が低い場合は大抵「時事・社会問題の知識量」が足りないことが多いです。

知識がないために小論文のテーマ設定をするときに「自らテーマを設定して、自らテーマに対して解決すること」ができません。

30日間で小論文の「時事・社会問題」を覚え、どのようなテーマが出題されても文章が書ける知識を身につけましょう。

「時事・社会問題」を覚えるコツ

「時事・社会問題」を覚えるときには、漠然とテーマ(用語)だけを覚えても小論文では活用できません。

必ずテーマ(用語)に対して「自分なりの意見」を持つことが重要になります。テーマ(用語)によっては「賛成意見」と「反対意見」をそれぞれ考えて覚えるのがコツです。

小論文を書くときに、

  • 「私は賛成意見だけど、反対意見があることを知ってますよ!!」
  • 「私は反対意見だけど、賛成意見があることを知ってますよ!!」

とアピールすることができますので、「賛成の意見」と「反対の意見」を考えて覚えることが重要になります。

また、課題文型の小論文で、本当は「賛成意見」だけど課題文の内容から「反対意見」の方が書きやすい場合もあります。そのときに「賛成意見しから知らない」とならないように、自分と「反対意見」についても考えておきましょう。

では実際に「グローバリゼーション」という用語を覚えようとするときに、どのようにするか実践してみましょう。

ペンタマニア

注意してほしいことは、「賛成意見」と「反対意見」を考えることができる「キーワード」と「用語」の場合のみ考えましょう。すべての「キーワード」「用語」で考える必要はありまん。

グローバリゼーションというテーマ(用語)を覚える場合

グローバルゼーションとは、科学技術の発達の結果、人間、財、情報などが地球の遠隔地間を短時間ないしは瞬時に移動できるようになった状態、あるいはこれに伴って地球的な規模でさまざまな現象の間に関係が生まれ、地球上のすべての地点間に、社会的・経済的・政治的・軍事的なそうぞ依存関係が成立する状態のこと

引用:『国際政治経済辞典』川田 侃/大畠 英樹著 東京書籍 p173

グルーバリゼーションの用語説明は、ネットや本で調べると上記と同じような説明になると思います。

ここで「賛成意見」と「反対意見」についても考え一緒に覚えます。この用語では何が問題なっているのが知ることが重要です。

賛成意見

  • 国境を越えた経済活動により世界市場が活発になる。地球の反対側からでも、必要な部品や食品を入手できる時代になった。またインターネットの発達でどこの国の株・投資信託・通貨を購入できるようになった
  • 社会的・文化的交流で互いの文化を知ることができ理解が深まる。人が国境を越えて自由に速く移動できることで、人と人との交流がしやすくなり相互理解のチャンスが増えた。

反対意見

  • グローバル競争に勝った地域と負けた地域で格差が生まれる。発展途上国の企業でもグローバル競争に勝てば裕福になる一方で、先進国の企業でもグローバル競争に負ければ貧困になる。
  • ISやアルカイダなどテロ組織、犯罪組織が全世界に影響を与える。犯罪もグローバル化することになる。

このようにテーマ(用語)の意味と、そのテーマ(用語)の「賛成意見」「反対意見」を覚えていきます。

次にどのテーマ(用語)を覚えればいいか説明します。

「キーワード集」「用語集」を活用して覚える

時間があれば、毎日ニュースを見たり、新聞を読んだりして知識を増やせばいいのですが、今回は30日と時間がないため「キーワード集」「用語集」を活用して覚えます。

まず最初に小論文の過去問でよく出題される「キーワード」「用語」の対策をします。

具体的に以下のような「キーワード」「用語」が出題されます。

  • 民主主義
  • 死刑制度
  • 少子高齢化
  • 環境門債
  • ITとセキュリティー
  • 日本の国家財政

インターネットで過去問を調べればわかると思うのですが、重要な「キーワード」「用語」は頻繁に出題されます。

ここで頻繁に出題される「キーワード」「用語」対策として代々木ゼミナールから出版されている『新小論文ノート』を活用します。

『新小論文ノート』では、ここ数年で重要だと思われる「テーマ」が扱われているため「キーワード」「用語」学習には最適です。

1章:小論文の書き方
2章:小論文誌上実戦講義
3章:入試小論文頻出問題演習

3章:入試小論文頻出問題演習ではここ数年で重要な、人文科学系、社会学科系、自然科学系、医学系のテーマの解答例と解説がされています。テーマによっては解答例が2つあり知識の幅を広げてくれます。

解答例と解説があることで、自ら「賛成意見」や「反対意見」を考えずに、この「キーワード」「用語」は「このような考え方があるのか」と知ることができます。また、実戦形式での学習になるので小論文の書き方の学習にもなるので一石二鳥です。

難点としては解説をかなり詳細にしているので読むのにある程度の時間が必要です。本を読むのが苦手な人には厳しいかもしれません。しかし、課題文型小論文の対策だと思い早く読む訓練だと思い読み進めればモチベーションが保てると思います。

本当に時間がない場合は、目指している学部に関連する「キーワード」「用語」のとこだけ読みましょう。

ここまでは、よく出題される「キーワード」「用語」の対策になります。次は今年もしくは昨年の「時事・社会問題のキーワードと用語」について覚えるときに使用する「キーワード集」「用語集」を3冊紹介します。

『日経キーワード』

『日経キーワード』は紹介する3冊の中でもっともキーワード・用語がたくさん紹介されその数500です。

日本経済、世界経済、国内政治、国際情勢、産業、雇用・労働、国土・都市、資源・環境、観光・交通、デジタルetcとほぼすべて分野をカバーしています。

毎年12月第1週か2週に発売されるため、昨年度と今年発売された「日経キーワード」を読めば、ここ数年の時事・社会問題を知ることができます。『朝日キーワード』よりも一ヵ月早く出版されます。

日本経済新聞社の子会社である、日経HR編集部が出版されているため、全体的に「キーワード」「用語」は経済に関係するものが多く紹介されています。

『朝日キーワード』

『朝日キーワード』は、朝日新聞出版社により出版され、『日経キーワード』と同じく幅広い分野を取り上げています。

政治、国際、経済、社会、医療・福祉、環境・国土、科学・技術、情報・通信、労働、教育etc

『朝日キーワード』がいい点は、「キーワード」「用語」説明をする文章のレベルが高く、意識して読めば小論文の書き方の対策にもなるところです。

朝日新聞の記事は、小論文の問題として新聞社の中で最も多く記事が出題されています。朝日新聞社の子会社である朝日新聞出版社が出版している『朝日キーワード』の文章のレベルが非常に高いです。

ベーシックワードとして、重要なキーワードや用語を最後にまとめて掲載しています。

『現代用語の基礎知識学習版』

『現代用語の基礎知識学習版』は、『朝日キーワード』と『日経キーワード』と比較すると、小論文を書くために必要な知識を増やすことを意識して構成されています。

  1. テーマ解説
  2. 調べ学習
  3. 小論文講座

14歳からでも学べる基礎知識としてフリガナ付です。

代々木ゼミナールから出版されている『新小論文ノート』よりも取り上げている「キーワード」「用語」の数は多いですが、1つ1つの用語の解説は短いです。

全体的に、人文科学・社会学科に関する「キーワード」「用語」が多いです。

さいごに

「時事・社会問題」を聞いたときに「何それ知らない」と、最悪ならないようにしましょう。