(※本ページ内のリンクには広告が含まれています。)
読書感想文や論文を書くとき、スマホひとつあれば、ChatGPTやGeminiといった生成AIが、数秒でそれっぽい文章を作ってくれる時代です。
「タイパ(タイムパフォーマンス)重視で、効率よく終わらせたい」「先生にバレなれば今回は忙しいから使いたい」と考える場合もときとしてあると思います。
実際にChatGPTやGeminiを使用したことを先生にバレずに使用することは技術的には「可能」です。(※詳しくはこのあと説明します。)
しかし、生成AIで論文や感想文を書くことは、人生において最も「コストパフォーマンスが悪い」行為になります。
今回は、「ズルいからダメ」という道徳的な話をするつもりはありません。 AIで課題を代行させることが、将来にどれだけ影響を及ぼし、結果として「大損(ハイリスク・ノーリターン)」になるのかを、現役教育関係者の視点から解説したいと思います。
結論から言えば、ChatGPTやGeminiの進化により、先生に「バレずに」書くことは可能です。
単に「〇〇の感想文を書いて」と頼むと、AIはあまりにも完璧な文章(優等生すぎる文章)を出力します。句読点の位置や言い回しが綺麗すぎて、「普段のあいつの文章じゃない」と疑われる可能性が高いです。
しかし、AIへの指示に「リアリティのあるノイズ(人間らしさ)」を混ぜることで、カモフラージュが成立してしまいます。
・「高校1年生の男子が書いたような文章にして」
・「普段は野球部で、委員会は図書委員」
・「学校では陰キャではないが、派手なタイプでもない」
こうすることで、文章に意図的な「崩し」が生まれ、AIっぽさが消えます。実際に検証してみましょう。
Gemini pro版で生成したが下記の文章になります。
『竹取物語』を読み、これは単なるお伽話ではなく、人間の愛と別れの切なさを描いた物語だと感じました。特に心に残ったのは、かぐや姫が月に帰る場面です。天の羽衣を着れば感情を失うと知りながら、育ててくれた翁たちへの感謝と別れを惜しむ姿に、血の繋がりを超えた家族の絆を強く感じました。
また、帝が「不死の薬」を富士山で燃やす結末は、愛する人がいない世界で永遠に生きることの虚しさを象徴しているように思います。限りある時間の中で誰かを大切に想うことこそが、人間の本当の幸せなのだと教えられた気がします。
僕は普段、野球部で白球を追いかけつつ、委員会では図書室のカウンターに座っています。そんな生活の中で、ふと『竹取物語』を読み返してみました。
子供の頃はただの昔話だと思っていましたが、高校生になって読むと、帝が「不死の薬」を燃やすラストシーンがすごく心に刺さりました。大切な人がいない世界で永遠に生きても意味がない。その切なさは、高校野球という「限られた時間」の中で仲間と全力を尽くす自分たちの感覚に、少し似ている気がします。終わりがあるからこそ、今の時間は尊い。当たり前のことだけど、この物語を通じてその重みを実感しました。これからは、部活も学校生活も、一日一日をもっと大事に過ごしていきたいです。
どうでしょうか。「僕」という一人称、野球部という設定(限られた時間)をうまく絡めており、難しい言い回しも排除されています。このレベルで提出されたら、パッと見でAIだと見抜くのは困難でしょう。
「じゃあ、やっぱり使った方が得じゃないか」と思いましたか? いえ、技術的に誤魔化せても、運用上のリスクは残ります。
ChatGPTやGeminiの文章生成能力は高いですが、完璧ではありません。内容は「もっともらしい」ですが、事実関係で約10%程度は間違える可能性があります。
- 無料版のリスク: 文脈を見失い、物語のあらすじを捏造する可能性があります。
- 有料版のリスク: 深読みしすぎて、専門家しか知らないような解釈(または過剰な解釈)を持ち出し、「高校生がそこまで読み取れるか?」という違和感を生みます。
これが最大の落とし穴です。
大学であれば「AIチェッカー」ソフトを導入している場合もありますし、もっとアナログで確実な方法も持っています。
「授業中に書かせた文章」との比較です。
- 中間・期末テストの記述問題(300〜400字)
- 授業終わりのリアクションペーパー(10分で書く感想)
- 大学の講義内レポート(持ち込み不可)
これら「AIを使えない環境」であなたが書いた文章には、必ず「あなたのクセ(句読点、接続詞、語尾)」が出ます。
宿題で提出された「完璧なAI文章」と、テストでの「あなたの文章」を比較したときに、その落差(乖離)を見つけつことができます。
ここからが本題です。バレる・バレない以上に恐ろしいのは、「能力が欠落したまま大人になる」という事実です。
読書感想文という課題の本質は、「本を読むこと」ではありません。
「自分の頭の中にあるモヤモヤした感情や考えを、他人に伝わる言葉に変換するトレーニング(言語化)」です。
また、論文やレポートの本質は、「情報を集めること」ではありません。
「バラバラの事実(データ)と自分の考察を『論理』という糸で繋ぎ合わせ、第三者を納得させる『証明』のプロセス(論理構築力)」です。
AIに書かせるということは、ジムに行って「バーベルを機械に持ち上げさせて、自分は横で見ているだけ」の状態と同じです。
宿題というノルマは完了しますが、あなたの「言語化の筋肉」は1ミリも育っていません。
これは「効率化」ではなく、将来自分が払わなければならないツケを先送りにしているだけの「負債(借金)」です。
では、そのツケをいつ払わされるのか? 具体的な3つのステージで説明します。
共通テストはマークシートですが、中堅〜上位大学の二次試験(個別試験)では、国語や小論文で「記述式」が課されます。
また、近年増加している「推薦入試」や「総合型選抜」では、小論文や志望理由書が合否の要です。
入試本番、スマホもPCも使えない試験会場で、真っ白な解答用紙を前にしたとき、 普段からAIに頼ってきた受験生は、自分の頭で論理を組み立てられず、手も足も出なくなります。
入試本番、スマホもPCも使えない試験会場で、真っ白な解答用紙を前にしたとき、普段からAIに頼ってきた受験生は、自分の頭で論理を組み立てられず、手も足も出なくなります。
▼「記述力」は一朝一夕では身につきません
正直なところ、学校の授業だけで難関大レベルの「記述・小論文」対策をするのは限界があります。
AIに頼らず、本番で使える「論理的思考力」を鍛えるなら、良質な記述問題とプロの添削に定評がある「Z会」が最も確実な選択肢です。まずは無料の資料請求で、志望校の問題傾向を確認してみてください。
※難関大合格者の多くが、Z会の添削で「書く力」を磨いています。
② 就活・仕事でAIを使うには「言語化能力」が必須
「社会人になったらAIが使えるから、書く力なんていらない」というのは大きな間違いです。
これからの社会人に求められるのは「AIに作業させる力」です。
AIから良い回答を引き出すためには、「自分が何を求めているか」「どういう背景があるか」を的確に言語化して指示(プロンプト入力)する能力が必要不可欠です。
読書感想文すら自分で書けない(=自分の感情や文脈を言語化できない)人間は、AIを使いこなす側ではなく、AIに使われる側(単純作業員)になってしまいます。
会社に入ってからも、記述力・構成力は一生ついて回ります。
形式的な試験がなくても、昇進時には「面接」「企画書」「目標管理シート」などが求められます。そこで必要とされる能力は、学生時代の課題と同じ構造です。
→ 部下に自分の想いやビジョンを的確に伝える「リーダーシップ」
→同僚や後輩のやる気を引き出す、具体的で温かみのある「フィードバック能力」
→ マーケティングデータから新商品を企画し、上司を納得させる「プレゼン力」
→トラブル発生時に、原因と解決策を論理的に説明してパニックを防ぐ「問題解決・報告力」
社会に出れば、直接「感想文」を書く機会はありません。
しかし、そこで鍛えられる「言語化する力」「論理構築力」がない人間は、どれだけ仕事ができても、人を動かすポジションには就けません。
社会に出れば、直接「感想文」を書く機会はありません。
しかし、そこで鍛えられる「言語化する力」「論理構築力」がない人間は、どれだけ仕事ができても、人を動かすポジションには就けません。
▼ 「できる社会人」は移動時間にインプットする
将来、人を動かすリーダーになるためには、圧倒的な「語彙力」と「知識」が不可欠です。
「忙しくて本を読む時間なんてない」という人は、今のうちにAmazon Audible(オーディブル)での「ながら読書」を習慣にしましょう。
通学・通勤時間にビジネス書や名著を聴くだけで、周囲と差がつく「教養」が身につきます。
最初の30日間は無料(1冊まるごと0円)なので、まずはリスクなしで試してみてください。
※無料期間中に解約すれば、料金は一切かかりません。
賢い生徒や学生は「自分のため」に書く
生成AIは非常に便利なツールであり、私自身も活用しています。しかし、それはあくまで「思考の補助」として使うべきものです。
「面倒くさい」と感じながらも、自分の頭で悩み、言葉をひねり出す。
そのプロセスこそが、数年後の入試や就職活動であなたを助ける、最も「コスパが良い」自己投資になります。
「目先の時間を優先するか、一生モノのスキルを手にするか。 あなたの未来にとって、どちらが賢い時間の使い方なのか。答えはもう、出ているのではないでしょうか。」



