高卒・専門学校卒・短大卒・大卒の生涯賃金、初任給、給料の違い

高卒・専修(専門学校)卒・短大卒・大学卒の、「初任給の比較」「生涯賃金の比較」「年齢別賃金の比較」について説明していきます。

生涯賃金や年齢別賃金を知ることで、奨学金を借りるときやライフプランを計画しやすくなると思います。「こんな感じなんだ!!」とおおまかでいいので知っておきましょう。

初任給の比較

残念ながら日本すべての高校、専修(専門学校)、短大、大学を対象にした初任給の資料がないため、学校数が多い東京の資料を使用して比較します。

大学短大専修(専門)高校
平成30年20万5千円19万19万17万3千円
平成31年20万8千円19万4千円19万3千円17万5千円
令和2年21万19万5千円19万5千円17万8千円

東京都労働局「令和2年3月 新規学校卒業者の求人初任給調査結果」より表作成

ここ数年は学歴関係なく全体的に初任給が上がっているのが特徴です。令和2年の高校卒と大学卒の初任給の差は3万2千円、短大卒と専修(専門学校)卒の初任給は同額の19万5千円です。

平成23年頃までは、専修(専門)卒と大学卒の初任給の差が2万円ほどありましたが、ここ数年で1万5千円となり短大卒と同額になりました。

初任給だけ見ると、あまり差がないように感じるかもしれませんが、年齢別賃金を見ると賃金にかなり差があります。「年齢別賃金の差について」の項目で詳しく説明します。

ポイント

国の奨学金を240万円借りると、月約12000~17000円返済することになります。

生涯賃金の比較

生涯賃金の本項目は、独立行政法人労働政策研究・研究機構「ユースフル労働統計2019 労働統計解析加工指標集」の資料を参考に表を作成している。

本項では生涯賃金を推計する。生涯賃金は、ひとりの労働者が生涯にわたって得る賃金の総額である。過去に受け取った賃金の総額を調べる統計調査があるわけではなく、既存の統計から推計する。

「正社員として新卒から定年60歳」の場合

学歴男性女性
高校卒2億5500万円1億8540万円
高専・短大卒2億4970万円2億0310万円
大学・大学院卒2億8970万円2億4660万円

「正社員として新卒から定年60歳」転職ありの場合

学歴男性女性
高校卒2億1140万円1億5020万円
高専・短大卒2億1550万円1億7590万円
大学・大学院卒2億6920万円2億1670万円
MEMO

専修(専門学校)の項目はありませんが、一般的に専修(専門学校)卒と高専・短大卒の賃金は同じとされていますので、表を見るときに高専・短大卒の賃金=専修(専門学校)の賃金であると考えてください。

新卒から定年60歳まで転職しない場合は、男性の大学・大学院卒と高校卒の生涯賃金の差は3470万円ほどですが、女性の場合は6230万円もの差があります。

転職経験がある場合は、男性の大学・大学院卒と高校卒の生涯賃金の差は5780万円と差が広がります。それに対して女性は6650万円と転職してもしなくても大学・大学院卒と高校卒の生涯賃金の差はかわりません。

ここでもっとも注目すべて点は、学歴と性別関係なく転職するよりもしないほうが生涯賃金が高いことです。日本の年功序列による賃金体系が大きく影響していると言えます。

退職金の平均

男性の場合、大学・大学院卒の場合は1890万円、専攻・短大卒の場合は1600万円、高校卒の場合は1400万になります。学歴が高く大企業ほど退職金がたくさんでます。

定年の年齢が60歳から62歳、65歳、70歳と上がっているため生涯賃金は増えますが、60歳を過ぎると給料が下がるので注意が必要です。

ペンタマニア

生涯賃金に対して「専門学校・短大・大学」学費の費用対効果

生涯賃金(男女)学費生涯賃金-学費
国立大学(4年)2億6815万円242万円2億6573万円
私立大学(4年)2億6815万円398万円2億6417万円
私立短期大学(2年)2億2640万円181万円2億3569万円
専門学校(2年)2億2640万円204万円2億2436万円
高校(3年)2億2020万円なし2億2020万円

国立大学(4年)を卒業するための学費は約242万円、私立大学(4年)文系が約398万円、私立短期大学(2年)が約181万円、専門学校(2年)約204万円です。詳しく知りたい方は下記の記事を読んでください。

国立・公立・私立大学、短大、専門学校の学費の比較「入学料・授業料」

学費を支払ったとしても、高校卒より専門学校・短大卒の生涯賃金が高く、専門学校・短大よりも大学の方が生涯賃金が高いです。単純に生涯賃金のことだけ考えると、大学を卒業するのが一番ベストであると言えます。

ポイント

文系・理系による生涯賃金の差、企業規模による生涯賃金の差、業種による生涯賃金の差など様々な見方をすることができますが、今回は大きなカテゴリで「学費の費用対効果」についてまとめています。

年齢別賃金の比較

厚生労働省「令和元年賃金構造基本統計調査」

MEMO

専修(専門学校)の項目はありませんが、一般的に専修(専門学校)卒と高専・短大卒の賃金は同じとされていますので、表を見るときに高専・短大卒の賃金=専修(専門学校)の賃金であると考えてください。

男性の場合

「初任給の項目」でも書きましたが、働きだして数年は高卒・専修(専門学校)卒・短大卒・大学卒の賃金の差はほとんどありません。

20~24歳の賃金(月額)は、大学・大学院卒は22万9200円、専修(専門学校)・短大卒は21万600円、高卒は20万3000円です。

しかし、大学・大学院卒は、54歳までは年齢が5歳上がるたびに賃金が約40~60万円上がるのに対して、高専・専修(専門学校)・短大卒は年齢が5歳上がるたびに賃金が約30~40万円、高卒は年齢が5歳上がるたびに賃金が約15~20万円ほどしか上がりません。

賃金に差がではじめるのは30代前半ですが、もっとかも差が出るのが50代前半です。大学・大学院卒が53万2000円に対して、高専・専修(専門学校)・短大卒は39万9000円、高卒は34万9200円になります。

  • 大学・大学院卒と高専・専修(専門学校)・短大卒との賃金の差は13万1000円
  • 大学・大学院卒と高卒との賃金の差は18万2800円
  • 高専・専修(専門学校)・短大卒と高卒の賃金の差は4万9800円

女性の場合

男性と比較すると女性の方が賃金が全体的に低いですが、大学・大学院卒の方が賃金が高く、高卒の方が賃金が低いのは男性と同じです。

20~24歳の賃金(月額)は、大学・大学院卒は22万4800円、専修(専門学校)・短大卒は21万200円、高卒は18万6400円です。男性と同じように賃金にそこまで大きな差はありません。

女性の場合は、大学・大学院卒は、54歳までは年齢が5歳上がるたびに賃金が約30~40万円上がるのに対して、高専・専修(専門学校)・短大卒は年齢が5歳上がるたびに賃金が約10~15万円、高卒は年齢が5歳上がるたびに賃金が約5~10万円ほどしか上がりません。

男性同様に賃金に差がではじめるのは30代前半ですが、もっとかも差が出るのが50代前半です。大学・大学院卒が39万9200円に対して、高専・専修(専門学校)・短大卒は29万1500円、高卒は21万1300円になります。

  • 大学・大学院卒と高専・専修(専門学校)・短大卒との賃金の差は10万7700円
  • 大学・大学院卒と高卒との賃金の差は18万7900円
  • 高専・専修(専門学校)・短大卒と高卒の賃金の差は8万200円
ポイント

男性女性ともに大学・大学院卒と高卒との賃金の差は同じであるが、女性の場合は高専・専修(専門学校)・短大卒と高卒の賃金の差が大きいです。

必ずしも高学歴=高収入ではない

「初任給の比較」「生涯賃金の比較」「年齢別賃金の比較」では、高卒よりも専修(専門学校)卒・短大卒が賃金が高く、専修(専門学校)卒・短大卒よりも大学卒が賃金が高くなっています。

しかしこれはあくまで、既存の統計からの推計もしくは平均値でしかありません。個人の努力、行動、選択しだいで大学卒よりも高卒・専修(専門学校)卒・短大卒の賃金が高くなることもあります。

あくまで高卒よりも専修(専門学校)卒・短大卒が賃金が高く、専修(専門学校)卒・短大卒よりも大学卒が賃金が高くなる傾向であると知っておきましょう。