コロナの影響で大学入試「総合型選抜」「学校推薦型選抜」はどうなるのか

受験生や受験生の親からすると、コロナの影響で今年の大学入試「総合型選抜(AO入試)」「学校推薦型選抜(推薦入試)」がどうなってしまうのか、不安に思っている人が多いと思います。

本記事では、最初に大学入試の総合型選抜(AO入試)、学校推薦型選抜(推薦入試)が「行われるのか」「いつごろはじまるのか」予想ではなく予測します。

そして、予測よりも重要になってくるのは、コロナの影響で自宅待機期間中に総合型選抜(AO入試)、学校推薦型選抜(推薦入試)のために「何をしていたのか」についても話していきます。

少しでも受験生の不安を取り除けるように丁寧に説明していきます。

ペンタマニア

総合型選抜(AO入試)、学校推薦型選抜(推薦入試)は行われるのか

総合型選抜(AO入試)、学校推薦型選抜(推薦入試)は必ず行われる。

日程から

出願時期合格発表時期
総合型選抜(AO入試)9月以降11月以降
学校推薦型選抜(推薦入試)11月以降12月以降

コロナに感染する1日あたりの感染者数が減っていますので、総合型選抜の出願時期(9月)までには終息している可能性は高いです。

仮に総合選抜型の出願時期までに、コロナが終息していなければ、「ネットでの個人面接や集団面接を行う」など大学側が3蜜を避けて試験を行えるように、何かしら対策を取ることが考えられます。

基本的に、総合型選抜(AO入試)と学校推薦型選抜(推薦入試)は、年内中に終わらせたいと大学側は思っています。詳しく説明していきます。

大学側から

ここ数年、国立大学におけるAO入試と推薦入試を利用した入学者数は全体の約15%、私立大学では全体の約55%を占めています。

私立大学における入学者の半分は、総合型選抜(AO入試)、学校推薦型選抜(推薦入試)を利用して入学していることになります。

さらに詳しく知りたい人は下記の記事を読んでください。

2021年|大学入学共通テストの変更点、難易度、傾向、日程について

大学側からすると、様々な試験で幅広い人材(学生)を確保するために総合型選抜(AO入試)、学校推薦型選抜(推薦入試)を導入しています。その一方で、早いうちから人材(学生)を確保して大学の収入源(入学金、授業料)を確保したいという思いがあります。

また私立大学は、国から「経常費補助金」が交付されています。交付されるためには、様々な条件をクリアーしなければいけないのですが、その1つの項目に「大学の収容定員数が1.1~1.3倍」にすることが求められています。

大学収容定員数に対して1学部300人の定員とすると
8000人以上1.1倍330人
4000~8000人1.2倍360人
4000人以下1.3倍390人

この条件を満たすことができないと、「全額不交付」になってしまい、大学は収入源の一部を失うことになってしまいます。

そのため、総合型選抜(AO入試)、学校推薦型選抜(推薦入試)である一定の学生を確保して、一般選抜(一般入試)で人数調整をしているのが現状です。

仮に、総合型選抜(AO入試)、学校推薦型選抜(推薦入試)が行われなくなり、一般選抜(一般入試)だけになると受験生の行動パータンがここ数年とは異なるため、「収容定員数」の条件を満たせない大学がでてくる可能性があります。

  • 受験者が減り定員割れしてしまう
  • 合格者の多くが他大学に入学してしまう
  • 合格者の多くが入学してしまい定員オーバーしてしまう

などです。

大学側は、大学を運営するための収入源を確保するために、例年通り総合型選抜(AO入試)、学校推薦型選抜(推薦入試)を行いたいのです。

願書の出願時期や試験日が遅れることはあるかもしれませんが、早まることはありませんし、総合型選抜(AO入試)、学校推薦型選抜(推薦入試)の試験方式そのものがなくなることは考えにくいわけです。

「行われるか」「いつごろはじまるのか」を気にするよりも、もっと重要になってくるのは「コロナの影響で自宅待機期間中に何をしていたのか」です。

ペンタマニア

コロナの自宅待機中に何をしていたのか

総合型選抜(AO入試)、学校推薦型選抜(推薦入試)に限らず、一般選抜(一般入試)でもコロナ関連の問題が、「面接」「ディスカッション」「ペーパー試験」で出題される可能性が非常に高いです。

特に今年の面接では、「コロナで自宅待機中に何をしていたのか」は必ず聞かれるはずです。直接的ではなくとも間接的に質問される可能性が高いです。

私が面接担当者であれば必ず聞きたいです!!

ペンタマニア

都道府県により自宅待機していた期間は異なると思いますが、学校の宿題や課題などはあったかもしれませんが、いつもより自由な時間が多かったのではないでしょうか。

自ら課題を見つけ、勉強しようと思えば勉強できますし、部活はじまりに体力が落ちていないように、自宅で運動しようと思えば運動できます。逆に、ぼ~と毎日すごし遊ぼうと思えばいくらでも遊ぶことができたと思います。

大学では、自ら課題を見つけて、課題に対しての対策案や解決案を提示することが授業、グループディスカッション、研究で求められます。

大学で学んだことの集大成として卒業論文を書くのですが、卒論のテーマは自分で決めるため「自ら課題を見つけて、課題に対しての対策案や解決案を提示する能力」が求められます。

このような、自ら課題を見つけることができる能力があるのか。すくなからず、自ら課題を見つけることができる「素質」があるのか、大学側は知りたいわけです。

そのため、外出できない、図書館にいけない、部活ができない、習い事ができない、そんな状況下の自宅待機中の自由な時間で、「どのように自ら課題を見つけて、どのように過ごしたのか」を面接担当者であれば聞きたいわけです。

面接のときに「何をしていたか」聞かれたときに、「どのように自ら課題をみつけ、どのように取り組んだのか」を具体的に説明できるようにしときましょう!!

ポイント
小論文やグループディスカッションでも「経済学から見たコロナ」「政治学から見たコロナ」「生物学からみたコロナ」などの各学問からの視点で、コロナに関する内容を聞かれる可能性が高いです。普段からニュースを見たり、新聞を読んだりして知識を身に着けるようにしましょう。