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こんにちはペンタマニア(@labhobby)です。
日本における教育改革の動向と制度について「生きる力の育成とゆとり教育についての要点」をまとめから考察します。
「生きる力」と「ゆとり教育」について
平成8年、第15期中教審において、情報化・国際化、地球環境、エネルギー問題、少子高齢化などの日本社会の問題に立ち向かうために、「生きる力」が提言された。
「ゆとり」という言葉は、中教審で「生きる力」の育成についての提言として書かれた。
- 学校週5日制
- 教育内容の厳選と基礎・基本の徹底
- 問題解決的な学習や体験的な学習の一層の充実
- 小学校3年以上、中・高校で「総合的な学習の時間」を導入
導入した結果
「ゆとり」教育は学力低下をまねき、国際競争や受験競争におくれをとるようになり、現在では「脱ゆとり」が進んでいる。
「生きる力」と「ゆとり教育」の問題点
「生きる力」の育成と「ゆとり」教育のコンセプトは素晴らしいとが、実行方法に問題があったと考える。
激動する社会に立ち向かうために、自ら課題をみつけ、自ら学び、自ら考え、主体的に考えることなどは必要不可欠である。
しかし
中教審による「過度の受験戦争の緩和政策」や文科省の施策の展開は、「ゆとり」のある教育環境で「ゆとり」のある教育活動という【ゆとり】のコンセプトを重要視しすぎた。
学校週5日制
学校週5日制で授業時間を減らしことで、「生涯学習」や「学校以外の活動」が実際におこなわれていたのかは疑問である。自由な時間を有効活用するのは大人でも難しい。
積極的な児童や生徒は塾に通い、地域のチームや部活に所属するが、消極的な子ども何もしない。
結果として2極化を招くことになる。
教育内容の厳選と基礎・基本の徹底
教育内容でも基礎・基本の徹底することは重要であるが、基礎や基本を学び応用の仕方を学習して、初めて自ら課題を見つけて主体的に判断することができるようになる。
円周率を3.14から3にすることが基礎・基本の徹底とは考えにくい。
また、知識が減るということは、調べることに極端に時間を通やし、本来の目的を達成する前に「調べ疲れ」がおきてしまう。ゆとりのある環境の時間も無限ではないため、学習方法においてに効率化もある程度は必要になる。
過度な受験戦争の緩和政策
過度な受験戦争については、「受験戦争」が本質的な問題ではなく、受験戦争から脱落した生徒に何かしら得意な分野を発見して生かせる場所を見出すことや、受験では判断しにくい能力を活かせる試験方法や場所を提供することが求められている。
最後に
「生きる力」の育成を「ゆとり」教育で実行することは、総合的な学習時間の追加はあったが、基本的には「教育制度の見直しによる様々な分野における削減」と「緩和政策」が本質となり、「生きる力」に結び付かなかった。
「生きる力」を身につけるためには、児童・生徒を本質的に教師や地域社会の人々でサポートすることが求められる。
妥協や緩和政策では本質的には何も変わらないのかもしれない。