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「教員免許」を取得したとしても、必ず教師として働けるわけではありません。
教員として働くためには、各都道府県の教員採用試験に合格するか、求人情報サイトや学校のホームページで、教員を募集している学校を探して面接を受ける必要があります。
合格できなかった場合や非常勤講師の枠に空きがない場合は、一般企業で働くことになります。
そこで「教員免許」を取得していると、
- 【一般企業の就職活動や転職活動でどの程度有利になるのか】
- 【面接でどのようなことを聞かれるのか】
- 【教員免許を取得していることで有利なる仕事】
実体験と講師仲間の意見を参考に記事を書いています。
教育とは関係ない一般企業
教育と関係ない一般企業では、「教員免許」を取得していてもあまり有利にはなりません。
「教員=マジメ」という印象を面接官に与えるくらいでしょうか。
面接官は教育に関してほとんど興味がありません。教員になるためには「教員免許」を取得する必要があることは知っていていも、【どれだけ時間を要して】【何をすると教員免許を取得できるのか】知らない人が、ほとんどだからです。
そして必ず面接で質問されることがあります。
- 「なぜ教員免許を取得したか?」
- 「なぜ教員免許を取得したのに教員にならないのか?」
「なぜ教員免許を取得したか?」については答えられると思うのですが、「なぜ教員免許を取得したのに教員にならないのか?」の質問は聞かれると答えるのがかなり辛いです。
おそらく教員免許取得した人は教員になりたいと思っている人が大半だと思いますので・・・
しかし、本音で「教員採用試験に合格できなかったから」「一応一般企業も受けている」とは答えることは得策ではありません。
質問に対しての返答を事前に用意しとく必要があります。
- 「教育実習をして自分は教員向きではないと知ることができた。〇〇は苦手だが、〇〇は得意で得意なことを活かしたい。」
- 「教員でなくても、教員免許を取得するために身に付けた、コミュニケーション能力や管理能力を活かせる職場で働きたい。」
- 「教育という枠にとらわれずに、教員免許を取得するために身に付けた能力を活かしたい。」
教員免許を取得するために「教育実習」「介護実習」「特別支援学校」での外部実習や「授業計画書」「模擬授業」による実戦的な学習をしています。
一般の学生や何も資格を持っていない人と比べて、多くのアピールポイントがあります。
「教員免許」を取得したことで「どのような困難を、どのように乗り越えて、何を身に付けた」をアピールすることが求められます!!
自己PRのネタがない、自己PRをもう一度考えたい人におすすめしたい本が、『「PRするネタがない」と悩んでいる人のためのすごい自己PR作成術』です。
教員免許とは直接関係ないですが、どのように自分をアピールすればいいか、ポイントを的確に指摘してくれます。
それをヒントに、自分の強みと教員免許を紐づけて、自己PRを書くことができます。
教育と関係のある一般企業(学習塾・進学塾・専門学校の講師)
結論から先に述べると、講師を目指す場合は教員免許を取得して多少は有利にはなります。
塾の応募要項を見てもらえば一目瞭然なのですが、「教員免許」を取得していることが、応募条件の塾はほとんどありません。
講師の場合は
- 学歴
- 講師歴
とにかく重要視されます。ロンダリングするのは難しいとしても、講師歴の年数を増やすことはできます。
いま学生の人は、学習塾でも進学塾でもいいので、講師歴の年数を増やすために塾で一度働くことをおすすめします。
正直な話をしてしまうと、基本的に塾は生徒の成績を上げることが目的です。
食育について、道徳について、団体行動の重要性は、学校教育では必要になるかもしれませんが、塾では必要ではありません。
そうなると必然的に、講師経験がある人や集団の前で話している回数が多い人を採用します。
学校で指導経験がある場合はいいのですが、ただ教育免許を取得しているだけだと、あまり有利になりません。
それでもある程度は評価される5教科
生徒や学生を対象に教える場合は、やはり「国語」「外国語」「数学」「理科」「社会」の教員免許を取得していると、ある程度の評価はされます。
なぜなら各科目について一通り学び、教育実習である程度の授業経験があるためです。
- 小学校教諭免許状
- 中学校教諭免許状:「国語」「外国語」「数学」「理科」「社会」
- 高等学校教諭免許状:「国語」「外国語」「数学」「理解」「地理歴史」「公民」
特に「国語」「外国語」「数学」です。やはり入試で絶対必要とされる、科目の教員免許を取得していることが重要です。
どうしても聞かれてしまう「教員免許」を取得した理由
「なぜ教員免許を取得したのに教員にならないのか?」と聞かれますので、何を話すか事前に準備する必要があります。
「教員免許」を取得したことで「どのような困難を、どのように乗り越えて、何を身に付けた」をアピールすることが求められます!!
3カ月でも半年でもいいので学習塾、進学塾やボランティアで講師の経験をつむことが重要です。
教育と関係ある一般企業(事務・教材・IT)
「教員免許」を取得していることで多少は有利になります。
「教員免許」を取得していることで、とりとめのない教育の話で、面接官といい雰囲気で話すことができたことがあります。
しかし、あくまで講師ではなく学校や先生をサポートする仕事なため
- 事務の実務経験の話
- ネットワーク管理するために必要な最低限の知識ITパスポートを取得する気はあるのか
- 教材開発するための英検2級程度の能力があるのか
など教育とはあまり関係ない話を聞かれる方が圧倒的に多いです。
各業界の知識を入れてそれなりの準備をする必要があります。
そして、書くのが三度目になってしまいますが、「なぜ教員免許を取得しているのに講師ではなく事務職志望なのですか」と聞かれますので、何を話すか事前に準備する必要があります。
教員免許を取得しているこで有利なる仕事
放課後児童支援員
「学校教育法の規定により、幼稚園、小学校、中学校、高等学校又は中等教育学校の教諭となる資格を有する者」が放課後児童指導員として、学童、児童クラブや放課後子ども教室などで働くことができます。
放課後児童指導員の資格を取得しなくても、教員免許を取得していることで働くことができます。
児童や生徒に宿題を教え、子どもの活動を見守ったり、事務的な作業をします。
放課後児童指導員は正社員での採用が少なく、年収も100~350万円程度になります。
正規雇用を目指す場合は、放課後児童指導員として何年も働くというよりも、教員採用試験に合格するための繋ぎで仕事をすることになると思います。
放課後児童指導員の実際の仕事、現場の声を聴きたい人は、『子どもの放課後にかかわる人のQ&A50:子どもの力になるプレイワーク実践』を読んでみてください。
現場のリアルな内容を知ることができます。
おすすめする学童指導員の専門転職サイト「はじめての学童指導員」
(学童保育への転職・就職なら【はじめての学童指導員】)より画像引用
「はじめての学童指導員」は、学童で働くための専門の転職サイトになります。
幼稚園や保育園の専門転職サイトは数多くありますが、学童指導員の専門転職サイトはめずらしいです。
「はじめての学童指導員」の転職サイトの特徴は、
- 男女20~50代が対象
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働きやすい学童の求人を紹介してくれることです。
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教員免許を取得している人で、学童に興味があり働いてみたい人には、おすすめの転職サイトです。
まとめ
教育とは関係ない一般企業は、「教員免許」を取得していてもあまり有利にはならないが、「教員免許」を取得したエピソードをエントリーシートや面接で上手くアピールできれば「教員免許」を取得していることが有利に働きます。
教育と関係のある企業は、「教員免許」を取得していると有利に働きますが、講師歴があることが望ましい。
「教員免許」を取得していれば、何も資格を持っていない人と比べて多くのアピールポイントがあります。
何度も書いて申し訳ないのですが、重要なのでもう一度書きます。エントリーシート、履歴書や面接で、「教員免許」を取得したことで「どのような困難を、どのように乗り越えて、何を身に付けた」をいかにしてアピールするかが重要です。